女川発祥のあっさりラーメンが大人気!あらどっこいの醤油ラーメン!
以前、女川で『あらどっこい』という移動販売ラーメンを食べた。
その時の記事はこちらになります。
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あらどっこい移動販売ラーメンの醤油ラーメン
そのあまりの美味さに連食したが、それからあまり女川までたどり着くことなく日々の喧騒の中を生きていた。
それから活動が一旦休止となり、なにやら前向きに何かが進んでいるな?と思っていたら石巻渡波(わたのは)に店舗を構えたというニュースが飛び込んできた。
その時の記事はこちら!
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移動販売ラーメンあらどっこいが実店舗に!?
あの美味しいラーメンがいつでも食べに行けるのはとてつもない大きなメリット!
本当はオープンと同時にスキップしながら(めちゃくちゃ下手)オープン・ザ・アタックをかましたかったが他県での仕事につき通勤時間が片道一時間半超えという事態になり諦めていた。
しかし!ついに!行くことができた!!
女川ラーメンあらどっこいの場所は渡波駅から数百mの場所!
実店舗は以前釜飯『万石庵』があったテナントである。
一度も行ったことなかったな…。
意気揚々と駐車場に車を停める。
店舗前に6台は停められそうだ。
ぐぬぬ…扉が意外と重い…!元は自動扉だったのだろう。
お店に入るとすぐ左側に券売機がある。
うむ、最初はオーソドックスに醤油ラーメンを食べよう!
この醤油に感動したんだよなぁ。
店主さんは一度しか会ったことないのに私のことを覚えていてくれたことが嬉しかった。
カウンターに座り、ラーメンの到着を待つ。
しかし、渡波かぁ…。
ここは私の母方の祖母が暮らした町だ。
生前は松島の磯崎に住んでいて山や海が好きでよく連れて来られた。海や山は遊び場だった。
とても優しくて力持ちな祖母で自宅をDIYで建てた人だった。
晩年は渡波に移住したが、脳梗塞を患い寝たきりになった。よく口にしていたのは
「渡波に帰りたい。もう一度、渡波で暮らしたい」だった。
山も海もある渡波をとても気に入っていたのだ。
そんなむかしのことを思い出して感傷に浸っていたらラーメンが到着した。
これぞ女川のラーメン!豊かな海が育てたあらどっこいの味わい!
もう見た瞬間に笑顔が自然と溢れた。
これだよ!このラーメンだよ!
上品な香りがする。一概に材料はこれだ!と断定できない。
なんせ私の感覚はあてにならない。知ったかぶりをすると恥をかくのでここは控えておこうと思う。
このビジュアルこそが食欲を一気に高めていく。
紅いナルト、ワカメ、メンマ、チャーシュー、ネギとそれぞれが配置されいい仕事をしている。
立ち上る湯気がまた優しい気持ちにさせてくれる。
ふんわりと香る、じんわりと沁みる、舌に感じる熱さのスープ。あらどっこいの優しさがにじみ出てる!
適度な油と深い醤油の色。
以前は無化調を全面に押し出していたが今回は多少化調を使用しているらしい。
まぁ、私なんて特に化調、無化調、人工、天然のこだわりは特に無いし、出された飯にあーだこーだ言うのは好きではない。
美味しく食べられることが全てなのだ。
このスープにはノスタルジックなものを感じる。
新しいのに懐かしい。
ここで食べられることがとても嬉しい。
スープを啜ると豊かな出汁の旨味が効いてる。
熱々のスープがまた冷えた心まで一気に温めてくれるようだ。
これはうまい…。うまいよ!
麺は黄色の縮れ麺!これぞラーメン!
麺は私の好きなやつ。縮れ気味の黄色い中華麺。
食感、スープを含んだうまさ、固さ、どれもが完璧だ。
このスープにしてこの麺あり!
このコンビネーションは最高だな。まるでキン肉マンとテリーマンのマシンガンズみたいな感じだ。
最高のスープには最高の麺!
マッスルドッキングのようにそれぞれの威力が増している。
チャーシューもやわらかくておいしい。
最後まで飽きずに食べることができました。
ごちそうさまでした!
…と、待て!まだだ!まだ終わりではない!!
普通の胃袋を持っている人ならばこの一杯で満足するはずです。
ですが、力士並みに大食いな私はまだ余力があった。
なんとなく塩ラーメンも食べてみたい気持ちになった。
せっかくここまで来たんだから大いに楽しもうではないか!!
私はラーメンは休日にしか食べない上に普段はカップ麺すら食べないのだ。
普段はねこまんまばかり食べて生きているのだ。
颯爽と立ち上がり券売機にて塩ラーメンの食券を買う。
ちょうどその時は限定の鯛出汁らしい!
な、なぬーっ!?鯛出汁だと!?しかもラスト!!
ぐぬぬ…食べなければ一生後悔してしまう。
人間というものは手に入ったものは手にした瞬間に飽きてしまうのに手に入らなかったものは一生心のなかで燻り続けるのだ。
例えば
初恋の人とか…。
鯛出汁塩ラーメンは高級料亭の味!!
そしてラーメン二食目!
鯛出汁塩ラーメン!!
ほほぅ〜…これはうまそうだ!
海老で鯛を釣るってことわざがある。
私は海老も好きなのだが、その海老を食べた鯛だからなおさらうまいだろう!
鯛を餌にしたら何が釣れるんかね?
などとくだらないことを考えながらレンゲを手にした。
スープは確かに鯛!こりゃ驚いタイ!!
透明感の高いスープにほんのりと脂が浮いている。
もう匂いが素晴らしい!!
鼻の穴が3つくらい欲しくなる。
私は慢性鼻炎で年がら年中鼻詰まりなのだが、それでも豊潤な香りを感じる。
さすがは鯛だ。
一口すすると…
うん?
薄い?
と
思いきや!
ジワジワと広がる旨味と味わいが口の中へ広がっていく。
飲めば飲むほど味が濃くなっていく。
うまぁ〜い!!
なんて清廉なスープなのだろう!
パッツン系の細麺は食べごたえ抜群!鯛に惚れタイ!
麺は醤油とは違うストレート細麺。
わかってるねぇ、これぞ塩ラーメンって感じだ。
まるで高級な料亭で出される温麺が入ったお吸い物のような上品な味わいだ。
麺は程よく固く細いのにパッツンと嚙み切れる面白い食感の味わい。
これはたまらん!
これだけのために渡波に来ても十分に満足できる。
ズルズルと食べていると店主のご厚意によってご飯をいただきお茶漬けにすることに!
おいおい、こんな贅沢して明日死ぬんちゃうかな?と余計な不安をよそにご飯をいただく。
鯛出汁をかけてワサビを溶かしてかきこむと…
くぅ〜〜〜〜〜〜〜これがまたっ!!最高!
これはもう最高でしょ!うますぎ問題!
なんてこった…こんな僅かばかりのお金を出してこんなに贅沢な時間を過ごせるなんて
お値段以上!!
でもヒトリ!
新鮮なお刺身もあらどっこい自慢の逸品!ラーメンのお供に…ヒラメの刺身!
そして思い出したのはこのお店はお刺身も自慢のメニューだ。
新鮮なお刺身なんて久しく食べていない…では食べよう!と早速注文。
お刺し身は直接注文して店舗奥にあるレジで精算する流れだ。
私が注文したのは
『ヒラメの昆布〆』
ヒラメはあまり刺身では食べたことがないと思う。
寿司ネタにも乗ってる記憶がない。
それだけ高級だ。
これは楽しみ。
ここいら界隈はぽつんと飲み屋はあるがそんなに賑わう場所ではない。
メイン通りから離れているために知らなきゃ来ないと思う。
でも住宅地は多いので近隣の人達は〆にラーメンを食べられる店ができて嬉しいと思うんだよねぇ。
ゆっくりと鯛出汁塩ラーメンを堪能しながら待つ。
こういう時間の過ごし方もいいな。
每日毎日時間から時間まであくせく働かなければならない。
一つのゴールを迎えた先に新たなスタートラインがあって、その繰り返しで一年が終わる。
よく言えば仕事では達成感を味わったことがない。そして仕事が終わったという解放感も日常感じるものではない。
今日が終わったら明日が来る。
明日の次は明後日。
その繰り返しな人生だと思う。
それでいいのかと葛藤しつつもと思っていたらお刺身が到着した。
おお!美味しそう!
あ刺身はおろか魚自体食べることが減っている気がする。
昔はタダみたいなサンマが高級魚になっちまった…。
獲れ過ぎて溢れていたイカでさえも高級だ。
環境の変化は確実に生活に大きな影響を及ぼしている。
さてお味は…。
おん!やわらかくて甘くておいしい!
口に入れた瞬間に歯の間を滑っていくようなやわらかさ。
昆布の風味もあって実においしい。
そして、鯛出汁塩のスープで…
しゃぶしゃぶ…♪
おほーっ!!
こりゃまた美味しいねぇ。
スープはもう温かったのですが鯛出汁と合わさるとまたうまい!
私はただなんとなく今日まで生きてきたが、つくづく思ったよ。
とりあえず今日まで生きててよかったと。
どんなに絶望しても失望してもどこかには小さな希望や楽しみがあるものだ。
ほんの少しだけ足を伸ばしてみればきっとそれは見つかると思う。
大きな幸せはないが…小さな幸せを積み重ねていこう。
そしてこういう時間を与えてくれる人達も大切にしつつ生きていこう。
ごちそうさま!
また来よう♪
おいしいラーメンと新鮮なお刺身も楽しめる女川ラーメンあらどっこい。
場所は辺鄙だが、なんとなく場末的な雰囲気もとても良いのでぜひ食べていただきたいですね。
食べればきっと何も言わずに頷けますよ!
渡波の夜は穏やかにふけていったのだった。
あ、外観の写真撮り忘れた…!
女川ラーメンあらどっこいの店舗情報
住所:〒986-2111 宮城県石巻市三和町7−1
営業時間:11時半〜14時半 17時半〜21時半
定休日:毎週月曜、火曜
駐車場:店舗前にあり6台前後
注文方式:入口左の券売機。刺し身やアルコールは席で注文、店舗奥のレジで精算。
席:カウンター、テーブル席
公式Twitter:あらどっこいツイッター