日: 2025年3月18日

【宮城の不思議な話】『鹽竈の潮音』


 あれは数年前、俺が友達と一緒に鹽竈神社に初詣に行った時の話だ。
 元旦の夜遅く、参拝客も減ってきてた23時頃。202段の表参道の石段を登り切って、冷たい風に震えながら拝殿でお賽銭を投げた。


 その時、ふと耳に変な音が届いたんだ。
「ザザッ…ザザッ…」って、波が寄せるような音。でも、神社は松島湾を見下ろす丘の上にあるから、海は結構遠い。風の音にしては規則的すぎるし、不思議に思って友達に「聞こえる?」って聞いたら、「何が?」ってキョトンとしてる。俺だけ聞こえてるみたいだった。
 気味が悪くて、早々に帰ろうと裏参道の七曲坂を下り始めた。
 そしたらまたあの音。

「ザザッ…ザザッ…」


 今度ははっきり聞こえてきて、音の合間に何か声みたいなものが混じってる気がした。


「…しお…つち…」


 聞き取れないけど、確かに人の声っぽい。振り返っても誰もいない。
 七曲坂の木々が風で揺れるだけで、暗闇に赤い鳥居がぼんやり浮かんでるだけだ。
「塩土老翁神…?」って頭に浮かんだ。鹽竈神社の主祭神だ。
 まさかね、って笑いものにしたかったけど、背筋がゾクゾクして仕方なかった。
 友達は全然気づいてなくて、「早くコンビニ行こうぜ」なんて呑気に言ってる。
 でも俺は、もう我慢できなくて、スマホで録音を始めた。
 後で冷静に確認しようと思って。
 家に帰ってから再生してみた。


 最初はただの風の音。
 でも、途中から「あの音」が入ってる。


「ザザッ…ザザッ…しお…つち…おぢ…」


 明らかに「塩土老翁」って聞こえる。
 ゾッとしたのは、それだけじゃない。
 録音の最後、俺が「やっと坂下りた」って友達に言った声の後、女の声で「…次はお前が…」って小さく入ってた。
 友達は一緒に聞いてたけど、「何も聞こえないよ?」って。
 俺の耳がおかしいのかと思ったけど、録音にはハッキリ残ってる。


 次の日、気になって鹽竈神社のことを調べた。
そしたら、昔から「塩土老翁神が海から現れて参拝者を導く」って伝説があるらしい。
 特に元旦の深夜、潮の満ち引きが強くなる時間に、神社の境内で不思議な音を聞いたって話がちらほら。


 地元の古老によると、「あれは神様が海の声を連れてくる音だ。聞こえた奴は何か試されてるのかもしれん」だって。
 試されるって何だよって思ったけど、それ以来、風呂に入る時とか、海辺に行く時とか、妙に背後が気になるようになった。
 首筋に冷たい風が当たるたび、あの「ザザッ…」って音が頭をよぎるんだ。
 去年、実家に帰った時、母ちゃんにこの話したら、「お前、昔鹽竈神社で迷子になったことあったろ。あの時、お前を連れてきたおばさんがいたんだよ。首に変な赤い線があったのを覚えてる」って。
 俺、そんな記憶ない。
 でも、母ちゃん曰く、そのおばさんは「海の近くで拾った」って言ってたらしい。
 今でも録音ファイル残ってるけど、聞く勇気がない。
 鹽竈神社にはもう行きたくないけど、なんか呼ばれてる気がして落ち着かないんだ。


あとがき

いやぁ、鹽竈神社って地元では霊験あらたかな神社として有名です。掘り下げればもっと不思議な話が出てくるのではないでしょうか?

海に纏わる話はたくさんありそうですね!

日常に潜む異変…そういった恐怖を味わいたい方にはオススメの本があります。気になった方は手にとって読んでみてはいかがでしょうか?

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【ニュース】高田馬場刺殺事件に思うこと

最上あいの悲劇:高田馬場刺殺事件を振り返る

今回は最近話題になった「最上あいの事件」について、私が知る範囲でまとめてみたいと思います。

この事件は、ライブ配信中の女性が刺されて亡くなったという衝撃的な出来事で、多くの人がその背景や経緯に注目しています。では、早速見ていきましょう。

事件の概要

2025年3月11日、東京・新宿区の高田馬場で、ライブ配信アプリ「ふわっち」で活動していた「最上あい」こと佐藤愛里さん(22歳)が、路上で刺される事件が発生しました。容疑者は栃木県小山市に住む高野健一容疑者(42歳)で、殺人未遂の現行犯で逮捕されました。しかし、佐藤さんは搬送先の病院で亡くなり、死因は出血性ショック。報道によると、首や体を30か所以上刺されていたそうです。
事件当時、佐藤さんは配信中で、視聴者がその一部始終を目撃していたという点も衝撃的でした。

容疑者と被害者の関係

高野容疑者と佐藤さんの間には、金銭トラブルがあったとされています。容疑者「200万円以上貸していた」と供述しており、過去に裁判を起こして勝訴していたとの情報も浮上しています。しかし、返済がされないまま関係が悪化し、ついにこのような悲劇に至ったようです。
ネット上では「被害者がお金を借りたまま返さなかったのが原因では?」という声もあり、一部では「自業自得」との見方も出ています。ただ、どんな事情があれ、命を奪う行為が正当化されるわけではありません。

事件の背景とライバー事情

佐藤さんは「ふわっち(株式会社A Inc.が運営するライブ配信アプリ)」で「最上あい」として活動する人気ライバーで、最高ランクの「プラチナプラス」に認定されるほど注目されていました。彼女の配信スタイルや企画も話題で、例えば「山手線一周ライブ配信」といったユニークな試みも行っていたとか。
しかし、こうした公での活動が、逆にトラブルを招く要因になった可能性も指摘されています。容疑者が佐藤さんの配信スケジュールを知り、上京して犯行に及んだという報道もあり、ライバーという職業のリスクが改めて浮き彫りになりました。

ネットやメディアの反応

事件後、ネット上ではさまざまな意見が飛び交いました。「被害者に同情できない」「容疑者に情状酌量の余地があるのでは?」といった声がある一方で、「どんな理由があっても殺人は許されない」と非難する意見も。
また、一部メディアが「最上あい」を声優と混同して報道したため、声優事務所が「関係ない」と声明を出す事態にも発展。情報の混乱が事件の深刻さをさらに際立たせました。

「自業自得じゃない?」という声も


事件の背景に金銭トラブルがあったと報道されてから、こんなコメントが結構目立ちました。 


「お金を借りて返さないどころか、裁判まで無視してたらしいね。それなら恨まれても仕方ないかも。」 

「社会のルールをバカにしてたんだから、守られなくて当然。自業自得だよ。」
容疑者が「200万円以上貸してた」と主張してることもあって、「被害者に同情できない」という意見が一部で広がってるみたいです。
「いや、殺人は正当化されないよ」という反論
一方で、殺人という行為そのものに焦点を当てた意見も多く見られました。 


「お金のトラブルがあったとしても、殺すなんてありえない。普通の人はそんな極端なことしないよ。」 

「恨みがあったとしても命を奪うのは別次元。加害者に同情する余地なんてない。」
特に、「一方的な恨みでしかない」という指摘は、感情的なコメントの中でも冷静な視点として目立っていました。

配信文化への不安


ライブ配信中に起きた事件ということで、配信そのものに注目した声も。 
「リアルタイムで居場所が分かるなんて怖すぎる。配信ってリスクしかないじゃん。」 

「顔出ししてる時点で危ないのに、スケジュールまで公開してたらこうなるのも時間の問題だったのかも。」
過去の似た事件を思い出す人もいて、「配信者はもっと安全に気をつけるべき」という意見もありました。

加害者への同情?


中には、容疑者の状況に少し寄り添うようなコメントもちらほら。 
「精神的な病気もあって、お金も返ってこなくて、頭おかしくなっちゃったのかな。ちょっと可哀想な気もする。」 

「月10万円も投げ銭してたって聞いて、どっちもどっちに思えてきた。」
ただ、これに対して「それでも殺すのはおかしい」と反発する声もすぐに出てきて、議論が分かれてる感じです。

事件全体への感想


最後に、事件そのものに対する感情的な反応も拾ってみました。 
「胸糞悪い事件だよ。被害者も怖かっただろうし、加害者も何でこんなことしたんだろうね。」 

「献花を踏む動画とか拡散されてて、ほんと人間の闇を感じるわ。」
事件後の出来事まで含めて、ネット上では怒りや悲しみが渦巻いてる印象でした。

私が思うこと

この事件を知って、まず感じたのは「怖さ」です。ライブ配信という身近なツールが、こんな形で危険に繋がるなんて、想像もしていませんでした。金銭トラブルが背景にあるにせよ、命を奪うほどの憎しみに至る過程が理解しづらいです。
同時に、ライバーやインフルエンサーとして活動する人たちの安全って、どうやって守ればいいんだろう?と考えるきっかけにもなりました。技術が進化する一方で、人間関係の複雑さは変わらないのかもしれません。

最期に

「高田馬場刺殺事件」は、単なる犯罪の話にとどまらず、現代のSNS社会や配信文化の光と影を映し出しているように思います。佐藤愛里さんのご冥福をお祈りするとともに、こうした悲劇が二度と起こらないことを願うばかりです。