先週は地獄だった。仕事たるものは段取りが大事である。段取りが出来ていれば技術的なものはなんとでもなる。心労がたたり体力も気力も底を尽きかけていた。
まだ眠気と倦怠感が残る体を起こし時計を見たら時刻は9時になろうとしていた。いつもなら5時に起きて活動しているのだがさすがに気力を消耗し過ぎていた。
身支度を済ませて朝食を取ることもなく車に乗り込んで向かったのは
『支那そばや石巻』さんです。
片道40分なので決して近くはないのだが毎週のように通っている。店に到着すると開店前にも関わらず多くのお客さんが訪れていた。いつもの光景に嬉しくなり食券を購入し風除室の椅子に腰かける。
この待っている時間でさえも非日常の一部だ。
開店と同時に奥から詰めて着席する。このらーめんを待つ高揚感がたまらない。このために1週間食費をケチってきたのだ。
今回注文したのは『かけらーめん大盛り+味玉』です。
もちろん普通のらーめんも好きなのだが
貧乏だから安いかけらーめんしか食べられない…
結構他の具材も主役級の美味さなのでいろいろ楽しめるのですがシンプルなものが好きなのです。
二代目店主さんの仕事ぶりは一切の無駄が無く次々とらーめんを完成させていく。
気持ちよく飲食するにあたってオペレーション、調理の連携はとても大事だ。例えば醤油ラーメンを注文したはずなのに味噌ラーメンが出てきた。或いはアレルギーがあってある食材を抜く必要があるのに出てきたなどが頻発すればいくら美味しくとも客は離れていく。
このお店はオペレーションも良い。なので行列が出来ていても回転が早い。客もまた会話をしながらダラダラと食べるのではなく、味にうなずきながら麺を夢中で啜り続ける。
よって意外と待ち時間は思ったほど長くはないのだ。
もう写真からもいい匂いがしてきそう…。こうして記事を編集してる今もまた食べたくなってしまう。
全粒粉入りの細麺ストレート。これがたまらんのですよ。口に運び入れた瞬間にスープの豊潤な香りが鼻腔に広がり歯と舌で味わう食感、そしてするりと喉を通り抜けていく喉越しは最高だ。これが麺がある限り味わえるのだ。
週に1回だけの超贅沢な瞬間だ。
麺を啜り、目を瞑り視覚を制限することによってよりその味と香りを強く感じることができる。
スープは塩分の角がない。丸いのだ。いや、柔らかいスープだ。全ての原料が融和して尖っていない。九条ねぎのアクセントがレンゲで飲む度に変化させていくので飽きることはない。
お楽しみの味玉。ここの味玉はとても味が染みてて黄身も濃厚な味わい。白身はプリプリで唇に優しい。今日はトロッとしていなかったのでスープに浸して食べました。スープとよく合いますな。
またもやスープまで完飲!!いやぁ…美味かった…。
例えば家系ラーメン、G系ラーメンに比べれば至って“普通の”ラーメンです。具材が分厚い肉とか爆盛り野菜とかそんなものはない。
だけど普通を究極なまでに昇華した結果、こんなに美味しい普通のラーメンが出来上がったのだ。
そしてこの味を今の時代に食べれてとても嬉しい。
ごちそうさまでした。また行こうっと♪
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