ゴールデンな日曜日よ、おはよう!!
すこぶる機嫌よく目覚めたのはきっと日曜日という解放感からだろう。
誰かの顔色を伺うようなしち面倒くさい人間関係とも無縁。
何故ならば私は日曜日は孤独に過ごす事を何よりも楽しんでいるからだ。
心に決めた。
今日は猫以外とは遊ばないと……。
だが週休一日だとはっきり言って1週間の溜まった家事をこなすだけで終わってしまう。
人生の貴重な休みがこんなことで潰れてしまうのだ。
この状況を打破するにはどうしたらいいものか皆目見当もつかない。
ひたすら社会の底を這いつくばって命があるだけでもありがたいと思わなければ救いがないというものだ。
はて?
そのゴールデンな日曜日をどう過ごすかが大きな課題となってくる。
散らかってる部屋を見るとため息が出るが部屋の掃除などわざわざ休日にすることでもあるまい。
寒さに震えながら着替えるとすぐに車のエンジンに火を入れる。
マフラーから立ち上る煙を見て、そのまま晴れ渡る空を見上げた。
絶好のお出かけ日和だ。
世間ではコロナ禍による自粛と騒いでいる。
自粛は必要かもしれないが過度の自粛は必要か?
ましてや人との接点をあまり持たない私が自粛したところで特に影響は無さそうだ。
高規格道路を走り向かったのはラーメン屋だ。
あのラーメンの鬼と呼ばれた佐野実氏の弟子の店『支那そばや石巻』である。
ここは感染対策もしてるし食事をしながら喋る人も少ない。仕切りも完璧だ。
完全な対策は無いかもしれないがやれることは全てやっている。
この店は週毎に醤油、塩と入れ替わる。
その日注文したのは味玉塩らーめん大盛り。
いつもはかけらーめんなのだが気分的にこちらを選択。
麺は細いが全粒粉でのどごしがすこぶる良い。適度にスープを絡ませてくれるのでまるで掃除機になったように啜れる。
スープはとても深みがあって適度な塩分。油分は少なくあっさり系だが味はとても複雑に絡み合う絶妙なバランス。
一言で言えば『とても美味しい』
店内には師匠佐野実氏の写真が客席を見下ろすように壁に掛けられている。
この味なら師匠もきっと頷いただろうな。
私が店を出る頃には長蛇の列が出来ていた。さすがに人気店なのだな。
気分良く店を後にして次に向かうは桃生町津山にある『お寺カフェ夢想庵』。
こちらも人気のカフェだがコロナ禍だからきっと人はいないはずだ。
そう思っていたが考えは甘かった。駐車場に入りきらない車がごった返していた。
さすがに諦めてそのまま河北に戻った。
立ち寄ったのは道の駅『上品の郷』
こちらは温泉も併設されているが今日は御遠慮しよう。さすがに人が一杯だと怖い。喋らなくてもだ。
外にある道の駅カフェにて休むことにした。
こちらでオーダーしたのは
『珈琲ソフト』と『白玉ぜんざい』である。
上品の郷のソフトクリームはコクがあって美味しい。そのソフトクリームと苦いエスプレッソのハーモニーが口の中に広がって美味しいのだ。
喫茶店ならアフォガートというメニューになるのだろう。
ぜんざいは小豆が沢山入っていてとてもボリューミー。これだけでランチは間に合ってしまうだろう。
行き交う人々を横目に天気の良さが相成ってとても良い休日を満喫出来た。
こんな日が永遠と続けばいいのにな……と思いながら帰路へついたのだった。