その日私は疲労困憊だった。もうとにかく疲れて飯を作る気力もない。
まぁ、作ると言っても茶漬けなんですがね…。貧乏は辛いぜよ。
夜ご飯どうしよう…とぼんやり考えていたらラーメンでいいかって結論に至りまして車を走らせた。
最近ガソリンが高いから遠出したくないんだよなぁ。逆に考えると道路が混まなくていいんじゃね?と思うが超ド底辺労働者の私がこうして走っているのだから普通の中流諸君は走ってるわけで影響は無さそうだ。
実は私は労働が今までガソリンの価格を気にしたことがないのだ。なぜなら…そんなに走らないからだ。
鎖に繋がれた犬のごとく狭い範囲で生きている。井の中の蛙大海を知らずとは言うが大海を知ってしまったがために井の中の方が住み心地が良いのだ。
さて!向かったのは利府町にある老舗中の老舗
『ラーメンショップ加瀬店』である。
今の利府町は凄い発展してショッピングや外食には事欠かないが30年前は田んぼしかなかった。
その田んぼの中にポツンと存在していたのがこのラーメンショップなのである。
利府なんて仙台に行くための通り道でしかなかった。
多賀城、塩竈と合併し『仙塩市』になろうとしたが多賀城がその計画から脱退して利府町は独自の発展を決意した。その結果が今の発展に繋がってるので利府町民は多賀城に足を向けて寝ることは出来ないだろう。
利府町は多分塩竈市や多賀城市に比べて財政的には豊かだと思うし、子育てに手厚い補助があるために富裕層が集まりやすくなっているようだ。
さて、ラーメンショップに到着すると意気揚々とお店に入り手指の消毒を済ませて着席。
注文するのは決まってある。
『南蛮ラーメン大盛り』
南蛮とは刻みネギのことで唐辛子ではないのですよ。ラーメンショップが大ヒットするきっかけとなった王道メニューである。
先客がいなかったので10分ほどで着丼。
ん?なんかネギ少なくない?こんなんだっけ?
ネギはやっぱり少ない気がする…昔はもっとドカーンときたイメージなんだけど…。
スープは醤油豚骨。ラーメンショップでは珍しいかもしれない白濁してるスープ。
昔は宮城県にはパンダラーメンはいっぱいあったんですよ。卓上には生おろしニンニクが常備されててそれをたんまり入れて食べてたものです。
店ごとに味が違うのもまた楽しみのひとつでした。
さて、スープを一口…ズズ…。
しょっぺーっ!!ええ…こんなんだっけ?
なんかやたら塩分を感じる。豚骨のコクよりも先に塩って感じです。んん?良く言えば濃厚…かな?
最近支那そばやの柔らかい味に慣れてしまったのかやたら塩辛く感じてしまう。
ちょうどネギと一緒に食べるといい感じ。ネギは足りなくなるが…。
良くも悪くも昔から変わらない味なのだろうが、悲しいかな自分が歳を取ってくると味覚も変わるもので今回は塩っぱく感じたのも歳のせいだろうと思います。
遅くまで営業しているのでとても便利だと思います。