我々超ド底辺労働者はカレンダーが赤い日であっても働かねばならぬ。いや、我々のカレンダーは黒一色なのだ!!
「あぁ…疲れたなやぁ…」
同僚のM男が特大のため息混じりに愚痴をこぼす。もう週の真ん中過ぎは疲れが出てきやすい。事故も多くなる。真っ黒い顔をシワだらけにしているものだからますます黒くなっている。
世間様はお休み。行楽に向かう人もいれば自宅でのんびり過ごす人もいる。我々はそういう人たちを尻目に働かねばならぬ。ああ…私も人並みに休みたい…と思いつつお昼にライス弁当(貧乏飯でタッパーにご飯だけの弁当)を平らげペットボトルに入れた水道水を飲み干した。腹は膨れるが食べた!という満足感は得られない。
M男は比較的セレブなのでチルドの拉麺を食べている。羨ましい。ひとしきり昼寝を楽しむとあっという間に昼休みが終わった。
隣の家では若奥様が洗濯物を取り込んでいる。午前中の暖かい日差しでは乾くのも早いだろう。
その時、おもむろにM男が尻を片方だけ上げた。その瞬間!!
ブブォオオオオオオーッ!!!
と凄まじい放屁をした。その威力たるや窓がビリビリと振動する程であった。隣に若奥様がいらっしゃるのに屁をこくとは何事か!?
「ちょ…おい!恥ずかしいじゃないか!!」と私は一応叱責するもM男は何食わぬ顔で
プッベォオオオーッ!!
とも一発放った。さぞかし気持ちよかったのかその顔はやや微笑んでいる。真っ黒い顔で。
「いや、隣若奥様がいたのだが?」と言うとM男の形相は一変した。
「え…いたの??」
爽やかな休日の午後に特大の屁を聞かされた若奥様が気の毒でならないと感じたのであった。