まるで震災か台風の跡だった。
私はまるで廃墟のようになった建物の中を歩いていた。窓から外を見ると道路が冠水している。
目の前の鉄の扉を開けると複数の人がいた。
なんとなく安心して話しかけるが何を言ってるのかよくわからない。日本語でもなければ英語でもない。言葉というよりかは鳴き声に近い。
夢の中では誰かを探すということになっていた。名前も顔も知らないが“夢の中の私”はそれらの情報を知っていることになっている。
いくつも扉を開けて半分崩壊した奇妙な部屋を抜ける。
中には板一枚という足場が悪い所もあったが“夢の中の私”はその先に探している人物がいると確信して進む。
無事にその人物と出会い共にこの建物を脱出することにした。その人物は女だが全然知らないはずの人だ。
手を繋ぎ水の中へと入っていく。冷たさは感じない。
ただ足が非常にだる重い。とにかく重い。水の中というのも加味しても重いのだ。
ようやく水から上がると目の前に錆びた車があった。どう見ても動くわけは無いのだが挿したままのキーを捻るとエンジンがかかった。
道路は冠水してて渋滞していたがまるで知った道のようにY字路を左折する。
その先に橋があったが地震でズレたのか桁が2m程高くなっておりとてもじゃないが走れない。
橋からは何台もの車がそのまま落下して走っていく。
助手席にいたはずの女はいなくなっていた。
また探しに行かなきゃ…。
という所で目が覚めた。
よくわからない夢だったが崩壊寸前の建物や溜まった濁った水だけは妙にリアルだった。
怖くもなく、何かを不安にさせる夢ではなかったが奇妙なものだったなぁ。