物欲ゼロ

私には物欲が無い。あれが欲しい、これが欲しいという欲がないのだ。それが労働意欲を大きく削いでいる。なんのために働いてるかと問われると人生の暇潰しとしか思ってない。

とにかく物というものは自分の手に無い時は強く欲しいと思うものだが、手に入れた途端に飽きてしまうのだ。

それ故に私は物を買う時は大抵欲しい物の2倍の金額を貯金してから買うようにしている。

2倍の金額であればそれを買っても同じ金額が残る。貯めている内に欲しくなくなればそのまま貯金になる。そして、その2倍の金額を貯金するまでに欲しいと思い続けてれば本当に欲しいものなのだ。

なぜこういう癖がついたかというと私の親父殿は欲しいと思ったらなんでもローンで買うのだ。手元に現金が無くともローンで買う。車を買うのも悩まずにローンで買う。とにかくローンが大好きでなんでもローンで買う。そのせいで生活は逼迫しており、私の給料まで没収してローン返済に充てていた。

おかげで私は何もかも諦めなければならなかった。親父殿の物欲は無限であり、最近では健康志向が高まりテレビでやっている怪しいサプリメントや生えもしない育毛剤を買いまくっている。老後資金はなんのその…定年退職時に車を新車で買って退職金はゼロ、貯金もゼロ…僅かばかりの年金では生活もままならぬ。結局は老後資金も頼られてしまい私は極一般的な生活すら諦めなければならなかった…。

結局幸せとはなんなのか未だにわからん。

とにかく私が購入したものは全て捨てられる傾向にあるので物を買わないようにしている。まさか車まで勝手に売却されるとは…。

私はこうしてミニマリストになった。

私の人生では布団とフライパンがあれば十分なのだ。