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26.魔女狩り

「クロウ、わたくしとの決着はまだまだつきそうにありませんわね?」「もうお前と戦うことは無い。お前は俺様よりもずっと遥か遠くに行ってしまった存在だ。今更どうすることもできないだろう」「さぁ、どうかしらね?」クリスとクロウは見つめあった。そして…

25.魔女狩り

「わたくしは全てを破壊する魔女。言わばあなた達の敵ですわ。ルシファーが血眼になってわたくしを探しているはず」「ああ、ルシファー様はお前の討伐をソウルイーターに命じている。以前なら俺達ハンターでも見つけ次第応戦するように言われていたが今は人手…

24.魔女狩り

「ははは!!終わりだーっ!!」ダン国王が再び牙を向けたその時、強烈な赤い光がダン国王の下半身を突き抜けた。「チェックメイト…ですわ☆」光は魔導書を持っていたクリスの左手から放たれていた。「な、なんだと…あの光球は…」「あれはただの囮ですわ☆…

23.魔女狩り

セルビアの剣はダン国王の牙によって防がれた。「そ、そんな!?」ダン国王の鋭い突きがセルビアの腹部に突き刺さる。「ぐふぉっ!!」その衝撃は凄まじくセルビアの背骨を粉砕した。激しく口から吐血し滝のように流れ落ちる。「セ…セルビア…」シュクレンは…

22.魔女狩り

シュクレンの体は“く”の字に曲がり弾き飛ばされる。しかし痛みはさほど感じずにすぐに立ち上がり飛び込むと大鎌を水平に振る。ダン国王はそれを受け止め弾く。「す、素手で…!?」弾かれた鎌の勢いを利用し体を捻り返しの一撃を繰り出す。大鎌の一撃は再び…

21.魔女狩り

「現世とデスドアを繋げるですって?」「そうだ。俺とお前が手を組めば可能になる。死の無い永遠の世界なのだ。誰もが生を謳歌できるのだ」クリスは肩を揺らし笑いだした。「ほほほ!本気で仰っているのかしら?あなたにそれが出来て?現世とデスドアを繋げる…

20.魔女狩り

落下していくダン国王は身を屈めると勢いよく床を蹴る。床の瓦礫は弾かれたように落ちていくとダン国王の体は天井近くまで飛び上がった。 「う…そ…」クリスの目の前に着地する。その衝撃でクリスは思わず魔導書を落としてしまう。「しま…だぉっ…

19.魔女狩り

「この…クソ野郎!!」ロウファは力を振り絞りハンマーを振り下ろした。しかしその一撃をダン国王は片手で受け止めハンマーを奪い取ると無造作に放り投げた。「貴様の血を全ていただくぞ!」ダン国王が大きく口を開けると複数の大きな牙が口腔内から生えだし…

18.魔女狩り

床に転がるセルビアの魂を手に取り袋に詰める。「…クロウ…セルビアは…」クロウは大鎌から変化を解き翼をばたつかせるとシュクレンの前に降り立つ。「血筋か…いろいろあるんだよ。人間ってのは何かと面倒な生き物でな。身分、血筋、家系としがらみが多いん…

17.魔女狩り

シュクレンは走って城の出口に向かう。すると通路の先に女剣士セルビアが立ちはだかる。鋭い眼光がシュクレンを捉えた。「待て!ここは通さない!!」セルビアは既に剣を抜いている。「はぁ…はぁ…そこを通して」「ここを通すわけにはいかん。まさかあの娘達…

16.魔女狩り

「痛みを知らないのはお嬢ちゃんの方じゃなくて主の貴方の方ですわね?」クリスはハンマーに変化しているブラックを指差した。「なんだと?我を侮辱するのか?」ブラックの言葉にクリスは笑みを浮かべる。「ほほほ、力を求めた結果が従者の痛みを奪うとは実に…

15.魔女狩り

「唱えさせる暇を与えない…」ロウファはますます攻撃のスピードを上げる。「くっ…」クリスは徐々にロウファの攻撃に押され後ろに下がり始めた。ハンマーを弾いていた手から出血し始める。「ちっ…そろそろ限界ですわね☆しつこいのは嫌われますわよ!!」魔…